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Fenergo(フェナーゴ)、世界6カ国におけるKYC業務の調査レポートを公開

 アイルランドのフィンテック企業のFenergo(CEO:マーク・マーフィー、本社:ダブリン、読みはフェナーゴ)は、「KYC(*1) 調査 国際的課題が深刻化する中でのKYCへの取り組み Fenergoによるグローバルリサーチレポート」を日本で公開しました。本レポートは、世界6カ国(イギリス、米国、オーストラリア、シンガポール、ドイツ、日本)において国際業務/法人取引業務を行う銀行の経営層1,164名を対象として2023年9~10月に実施され、KYC業務の状況やテクノロジー活用に関する調査結果をまとめたものです。本調査では、世界6カ国におけるKYC審査1件あたりの平均費用は、前回(2022年実施)調査よりも17%増加し、2,598ドルに上昇しており、効率化が課題であることが明らかになりました。

KYC レポートURL: https://resources.fenergo.com/jp/reports/kyc-in-banking-data-2023

 マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策(以下 「マネロン等」)に関してグローバル規模で規制が強化されています。日本では、金融庁が各金融機関に対し、「マネロン・テロ資金供与対策に関するガイドライン」で対応を求めている事項について、2024年3月末までに対応を完了させ、態勢を整備することを求めています。また異業種の金融サービスへの参入による競争が激化し、顧客満足度の向上や業務効率化が重要な課題です。本レポートでは、各国の規制動向、銀行のKYC業務に関する現状やテクノロジーの可能性について考察しています。

 今後も、Fenergoは、120以上の国や地域のKYC規制要件に対応し煩雑な業務プロセスを自動化するCLM(*2)統合ソリューションを提供し、企業のリスク管理、コンプライアンス強化、顧客体験向上に貢献します。

 *1 KYC:Know Your Customersの略。取引相手を把握し、不正な取引を防止するための顧客確認のこと

 *2 CLM:Client Lifecycle Managementの略。新規取引時から取引終了まで顧客を管理する仕組み  

■ 調査の概要

 Fenergoは英国調査会社Censuswideに委託し、2023年9月から10月にかけて、イギリス、米国、オーストラリア、シンガポール、ドイツ、日本の計6か国で国際業務/法人取引業務を行う銀行のコンプライアンスやリスク管理、情報システム等を統括する経営層を対象にKYC業務やテクノロジー活用に関するオンライン調査を実施しました。有効回答数は1,164、うち日本の有効回答数は203でした。

■ 調査実施の背景

 マネロン等の金融犯罪は、 近年、 複雑化 ・ グローバル化しており、特に国際業務を行う銀行ではKYC 業務が不可欠なコンプライアンス要件となっています。 Fenergoは、グローバルでのKYC業務の実態を把握し、その結果を企業および政策担当者向けに提供することを目的として調査を実施ししました

■ 調査結果を踏まえたFenergoの見解 (別紙 【参考資料】 調査レポートサマリー 参照)

 各国の金融犯罪対策や経済状況等が影響し、KYCの現状は国毎に異なっています。日本の銀行では、KYCに関わる効率化、業務スピード向上に取り組んでおり、AIや機械学習といった最新テクノロジーの活用が進んでいます。一方で、規制要件の変更は、顧客の獲得と維持プロセスにおける煩雑さとコストの増加を招きます。競争が激化するビジネス環境で勝ち残るためには、KYC部門の効率性向上だけでなく、サービス品質を維持しながら顧客体験向上を図ることが重要です。

* 本リリースに記載されている内容は予告無く変更することがあります。 

* 本リリースに記載されている会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

■ Fenergo社について     https://fenergo.com/

Fenergoは、顧客ライフサイクル管理(CLM)プラットフォームのリーディングプロバイダーです。新規顧客の獲得からオンボーディング、継続的な顧客管理まで、顧客ライフサイクルのあらゆるプロセスが網羅されており、顧客情報や行動の全社レベルでの管理が可能です。KYCレビュー精度の向上、業務効率化とともに、顧客体験向上を実現します。Fenergoは、HSBC、UBS、BNYメロン、スコシアバンク、モントリオール銀行、BBVA、ウエストパック銀行、RBS、RBC、サントラスト、日興セキュリティーズ・アメリカなど世界有数の金融機関に導入実績があります。

本社    :アイルランド ダブリン

設立    :2009年

CEO     :マーク・マーフィー

日本責任者:デニス・スウィーニー

■ 報道関係者お問合せ先 

ISBマーケティング株式会社 牧 亀山

TEL: 03-4434-5227 / 080‐3411‐1787 support@isbm.jp

https://isbm.jp/contact/

別紙 【参考資料】 調査レポートサマリー  

1.    KYC審査1件あたりのグローバルでの平均費用は、前回調査(2022年に当社実施)に比べ17%増加し、2,598ドルに上昇しました。またグローバルでのKYC平均従事人数は1,566人でした(「KYCの従事人数」グラフ参照)。コスト増加の一因として、手作業への依存、世界的なリスク管理やコンプライアンス関連部門の人材不足などが挙げられます。

2.    国別でのKYC平均所要期間は、アメリカは82日であり、前年と比べ35日短縮しました。日本は4日短縮され76日でした。ドイツは平均106日と調査対象国の中で最長でした。

3.    グローバルでのテクノロジー投資の優先順位は、「金融犯罪リスク」が前回調査の2位から3位(35%)に後退し、「情報・サイバーリスク」(37%)と「オペレーショナルリスク」(36%)の下位となりました。一方、日本では、「情報・サイバーリスク」を筆頭に、「金融犯罪リスク」が引き続き注視されています。

4.    日本では、マネロン等防止のために行動検出やルール・分析を含むAI活用が優先されています。一方で、KYCコンプライアンスおよび顧客オンボーディングでは、データ管理と顧客体験に関する課題を抱えています。

5.    日本では、金融犯罪リスク検出・防止目的のAIや機械学習(ML)の導入機能は、「行動検出」(58%)、「ルール・分析」(56%)、「ケースマネジメント」(44%)でした(下図)

※本調査結果を引用の際は、必ず「Fenergo(フェナーゴ)調べ」の記載をお願いします。